「貧困女子」をご存知ですか? 仕事をしているにも関わらず、十分な収入が得られず、厳しい生活を送っている女性をさします。
なぜ仕事をしているのに貧困?と思われると思いますが、非正規雇用が多い現代では、正社員に比べて賃金が低い、安定しない、また契約期間が終了すると仕事そのものがなくなる、など。
健康的で文化的な生活を送るにはあまりにも収入の確保が難しい、ということが、貧困女子を生む背景となっています。
安易に「じゃあ結婚すれば?」「実家に住んでいればいい」「ナイトワークでもすれば?」と思う方もいると思いますが、現状、それができない人たちが貧困層で這いつくばって生きています。
では、そんな苦しい貧困女子。「ああはなりたくないよね」と指をさして笑えるか?と言えば、そんなことはありません。これは他人事ではないのです。
1、何故お金がない?
正社員を目指して面接を受けても、全く決まらない。受かるのは、ちょっと怪しいブラックな会社ばかり。だったら、非正規でもいいから時給で働いたほうがマシ。
贅沢をしているわけでもないのにお金はないし、ひどい日は三食、白いご飯だけ。なぜ貧困女子はお金がないのでしょうか。原因は様々ですが、大きな理由は以下の3つです。
・収入が少ない
・援助がない
・出費がある(借金や、大学の奨学金返済など)
これは、その人本人に何か問題がある、というわけではなく、本人の望む、望まざるにかかわらず、そのような状況下に放り出されたから起こる事態です。
頼る実家もない、かと言って仕事を探しても非正規雇用しかない、奨学金は返済しなければならない。これでは、どうにも首が回らないまま、下を向いて働き続けるしかありません。
2、アラサーになって貧困に落ちる女たち
では、20代のうちに正社員になって一安心している女性たちは、一生安泰か、と言えばそんなことはありません。
アラサーになってから貧困に落ちる女性も少なくないのです。というのも、正社員とは言え、男性より収入が少ないのが現実。
また、男性と比べて出世も期待できないとくれば、今もらっている給料でやりくりするのが賢いやり方。…ですが。
アラサーという年代は、周囲が結婚しはじめる頃。毎月のようにご祝儀を包んでいる人もいるでしょう。本来なら貯蓄にまわすはずだったお金に、どんどん羽が生えて飛んでいく。
また、これに重なって「新たなステップアップ!」と転職や起業をする女性も多いのですが、結局うまくいかずに、非正規雇用に甘んじる人も多いのが現実。
こうして「貯蓄に回すはずだったお金」が飛んでいき、今までこつこつ貯めたお金が当分の生活を支える資金となり、貯蓄がゼロになってしまうアラサー貧困女子が珍しくありません。
3、仕事をしろと言われて…現代女性の苦難
これはあくまで私個人の感じ方ですが、現代女性は「仕事をするのが当たり前」になり、「結婚に逃げるな」と言われ、低い賃金でこき使われている、というのが現状ではないでしょうか。
どこか「女性の笑顔はサービス、無料」という感じで、散々無料のご奉仕をさせられた後に「それが女性の仕事でしょ?」と捨てられる、という構図があるような気がします。
今の世の中は、まだ全ての女性が働くための器ができていない状態ですし、女性軽視の国民性が改まっていないようにも感じます。つまり、女性はまだまだ働きにくい時代。
おわりに
貧困女子はおそらくこれからもっと増えます。結婚しないまま、できないまま、一生貧困と孤独を抱えて生きていく女性も増えると思います。
また、今は安定した生活を送っている女性でも、いつ足元をすくわれるかわからないのが怖いところです。
大企業でも、信用を失えば大きく傾きますし、今後何年も同じ業績を上げ続けることができるか、と言えば保障はありません。
じゃあどうしたらいいか?今できることは、お金を貯めることはもちろん、今の仕事を頑張ることですが、それに加えて、「どこに行っても仕事ができるスキル」を磨いておくことではないでしょうか。
たとえ、海外にぽーんと置き去りにされても、そこで生きていく語学や、対人スキル。また、どこに行っても勝負できる自分の強みを見つけておくこと。
このような柔軟性を持って、いつの時代も、どの場所でも、柔軟にフィットして稼げる状態でいることが、保険ともなり、実力ともなります。
また、「孤独は嫌だ!結婚したい!」と思うのであれば、理想の結婚を追い求めるのをやめて、現実に耐えることを覚えましょう。結婚するにしても、独身を貫くにしても、貧困は常に女性のすぐそばにあります。
働いても働いても生活が楽にならないという現状、その反面億万長者が毎年日本では生まれている。格差は年々激しくなっており、これまで中間層と呼ばれた人たちが貧困... 富裕層、中間層、貧困層の収入格差はここまで広がり続けている - HOW MATCH |