みなさんは上司と聞くと、誰を浮かべるでしょうか。
自分が社長にならないかぎり、避けて通れない「上司との人間関係」
課長、部長、社長、役職はたくさんありますが、仕事で頻繁にコミュニケーションをとる相手ほど、うまく関われるに越したことはありませんよね。
いくら仕事だと割り切っても、相手が人間であれば感情は生まれます。いい関係を築けたほうが、お互い居心地がいいのは間違いありません。いくら会社のため、お客さまのために仕事をしていても、上司とそりが合わなければ年収に影響してくる可能性まで出てきます。できるなら、好かれたいし、可愛がられたいのが部下の本音。
逆を返せば、上司も人間です。部下から好かれたり、嫌われるのと同じように、上司にも心があって、好き嫌いがあるのです。女子社員が苦手なだけの上司もいるかもしれません。
もし部下が「頼りにならないし」と影で愚痴っていたら、その上司は「部下がかわいくないんだよな」感じるていることでしょう。尊敬すれば、応えてくれるし、バカにすると、厳しくされる。「上司が◯◯だから」と感じるのは、部下である自分の態度や気持ちが大きく影響してくるみたいです。さらに心の奥深くでは、意外な理由が上司との関係をつくり出している可能性もあるのです。
そんな心理的な要素も含めつつ、みなさんにとって快適な職場環境がつくれるよう、今回は<上司に好かれる処世術>についてお伝えしていきます。
良好な関係は良質な仕事へ
まずは、仕事をする上での自分の立場について考えておきましょう。
サークルでも、家族でもない、偶然一緒に集まっただけの社内での人間関係。
仕事に支障がない程度のドライな距離感でも問題はないのです。
でも、やっぱり職場でいい関係をつくりたい。それってどうしてだと思いますか。
円滑な人間関係って、仕事のやりやすさにも影響してきます。目的に向かってスピーディーに、思い通りに進めたいなら、やっぱり上司との関係は外せないのです。
職場での心構えのコツはこちらも参考にしてくださいね。
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自分を変えてみる
まずはすぐに印象が変わる、外見、態度の見直しから。
見た目、身だしなみ
これはもう、学生の頃と同じです。金髪や派手なメイク、ネイルは歓迎されません。会社の規則にないからと、好きなデザインを楽しむのはいいですが、上司からの評価だけでなく、お客さまからも指示されたいのなら、清潔感があるものを選ぶことは大前提。会社は学校と違って呼び出して指摘はしてくれませんが、「社会人としてのマナー」ができているか、黙って見ている上司は多いですよ。(業界によっては例外もあります)
業務態度
時間を守る、早めの準備と行動、笑顔で挨拶、返事。わからないことは自分で調べて、解決しなければすぐに質問する。
上司の立場になってまわりを見回せばわかるのですが、「部下の仕事」=「上司の仕事」につながります。上司がやたら報告を求めてくるのは「部下が何をしているのか」把握して、事前に部下を守るためなのです。1人で抱え込まないようにさせるのは、最終的に間に合わなくなったり、トラブルになる前に軌道修正してあげたいから。決して、部下を信頼していないわけではないんですよ。
上司の立場を理解して、早めにスケジュール管理や報告をするのは、お互いの仕事をやりやすくするために必要なことなのです。
ここまでは、誰もが知っているあたり前の対処法ですよね。
ただ、仕事に慣れると気づかないうちに手を抜いていた、なんてこともありえます。どんなに成績がよくても、愛想を振りまいても、基本的なことができているかって見られているものです。
なんだか最近、上司の目が厳しいなと感じることがあったら、初心に返って自分の仕事の仕方を振り返ってみるのもいいかもしれません。
性別によって、上司の求めていることは違う
例えば、自分が喉が乾いていたとします。後輩から「クッキーどうぞ」と言われても、素直に喜べないですよね。内心は、いま欲しいのは水分だし、事前に聞いてもらえれば答えられたのにという気持ちになるでしょう。いっぽう後輩は、先輩にアピールしたくてクッキーを差し入れしたことで、点数を稼げたつもりになっているかもしれません。
このように、いくら自分ではよかれを思っても、相手が何を求めているかという気配りがなければ、一人相撲になってしまいます。
このことからまずは、上司が何を喜んで、何を望んでいるかをリサーチすることが大切です。頑張っている自分を見て!影で努力している私をわかって!というアピールよりも、上司が欲しい情報や報告をサッと差し出せる。そんな部下になれたら、同僚よりいい印象を持ってもらえるはずです。
「喜ばれるポイント」をおさえて、気配り上手に
ただ最近は「上司」=「男性」ではなくなりました。女性の上司もめずらしくありません。女性が上司になると、本人もまわりも接し方や扱い方に慣れないぶん、戸惑うシーンも出てくるようです。上司だけに関わらず、人は性別によって望んでいることが全然違ってきます。男女別に求められている、喜ばれるポイントをご紹介します。
〈男性〉頼ってほしい。尊敬してほしい。スゴイと言って欲しい。結果を出したい。数字や情報を見える形で報告してほしい。(ヒーロー願望)
〈女性〉人よりも頑張ってきたことをわかって欲しい。女性として憧れて欲しい。話しやすい関係でいたい。協力して進めたい。感動を共有したい。(お姫様願望)
これを知っておくだけで、上司にかぎらず、恋人のことも理解しやすくなるかもしれません。
また「仕事ができる」のと、「いい上司」はイコールではないことも知っておいてくださいね。営業や技術的な知識と、グループを管理する能力やコミュニケーション能力は違う分野なのです。「仕事ができるんだから、上司としてもいい人のはず」というのは、過剰な期待となって、後々自分が裏切られた気分になってしまうので注意が必要です。
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いつも<上司>と上手くいかないのなら、心の奥にカギがあるかも
仕事は真面目にやっているし、同僚とは仲がいい、取引先からの評判も上々。もちろん上司を嫌いになりたいわけじゃない。それでもなぜか、転職しても部署が変わっても<上司>との関係が苦手・・・・
そんな悩みを抱える方は、心の奥深くを紐解いてみるとある共通点が見えてきます。問題の奥に隠れていること、それは《家族との関係》です。会社が大きな家族だとしたら、その根本になっているのは本物の家族。自分自身では気づいていなくても、心は大きく影響を受けているんです。
あなたと〇〇の関係を振り返ると…?
会社での<上司>って、自分より目上の人、権力がある人にあたります。この立ち位置って、家族の中では<お父さん>に近いと思いませんか。(お母さんが権力を握っていた家族は、「お母さん」だと思ってくださいね)
心は会社、家族、名前などの区別はできなくて、感覚で捉えるという不思議な特徴があります。自分が所属するグループの中で<家族グループの権力者>→<お父さん>、<会社グループの権力者>→<上司>という感覚で捉えていると思ってください。
自分の中で「お父さん、苦手、嫌い」というイメージがあると、心は「権力者が嫌い」と捉えます。その結果「会社の権力者=上司」→苦手、嫌いと感じてしまいます。他にも、口うるさい、頼りにならない、勝手、怒鳴る、ダラしない、などのイメージがあると、無意識に目の前にいる上司と重ねて、そういう部分を探してしまうのです。そうして「ほらね、やっぱり権力者はこういう人だから苦手」というイメージが出来上がっていくのです。
頭の中ではいい関係を築きたいと思っていても、なぜか上司に嫌われたり、煙たがられたりするのは、心のパワーのほうが大きいからなのです。心のパワーは偉大で、気づけば現実の世界でいつもと同じ状況をつくり出しているということなんです。直属の上司だけ苦手で、他の上司とは上手くいく、なんてパターンを持っている人もいるんですよ。
根本から解決するには…
こういうケースの解決策は、ひたすら上司に好かれるようアピールをするより簡単で効果的な方法があります。それは、小さな頃から近くにいた「権力者」→「お父さん」との関係を見直すことがポイントになってきます。
この理由は腰が痛い時にマッサージをして楽になっても、すぐに再発していまうのと似ています。腰の痛みが、普段の習慣や姿勢だったとしたら、それらを見直さないかぎり何度でも繰り返してしまいますものね。
中には「見直すなんてとんでもない。お父さんのことなんて、考えただけでイライラしてくる。許せない」という人もいるかもしれません。小さな頃に抱えた怒りや、わかって欲しいというもどかしさや葛藤が未消化のまま残っているケースはめずらしくないからです。今さら家族との関係を改善するのが難しいという人でも、怒りを手放したり、家族を許すことはできますから、1人で抱え込まずカウンセリングをご利用くださいね。
問題の根っこを解決させると、からまった紐がスルするとほどけるように、効果が現れてきます。
実際に経験された方は「上司には何も言っていないのに、急に優しくなった」「怒られてばかりだと思っていたけれど、指摘されることがイヤではなくなった。期待されていたのだとわかった」など、心で感じることが変わってくるのです。
1度、改善されると、あら不思議。その後は他の上司ともいい関係が築いていけるようになるのです。これは人間関係の自信にもつながります。信じられないような、本当の話。心の奥をのぞくと、魔法使いのような力を持っていることがわかります。
全ての上司との関係に心の奥が関係しているとは限りませんが、この仕組みの存在を知っておいて損はありません。
おわりに
切っても切れない上司との関係。つまらない理由で嫌われるよりも、小さなテクニックを使って、好かれる部下になれたらいいですよね。それでも繰返し同じ問題にぶつかってしまう時は、お父さんとの関係を見直してみると解決のカギが見つかるかもしれません。
まとめ
・上司に好かれるには、身だしなみや態度などあたり前のことをやる
・男性上司、女性上司によって、求めていることが違う
・いつも上司と上手くいかない人は、お父さんとの関係を見直す
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