恋愛って何か、と考えたときに、ひとりではできないものですよね。恋愛関係、とは、誰かとの関わりを指すわけですが、人間関係を構築するのが不得意な人が、恋愛だけ特化して得意、ということはまずありません。
職場での人間関係に悩みを抱える人も、「恋愛だったらすごい得意なのに」ってことはないわけです。逆に、職場での人間関係が円滑な人ほど、するりと自然に結婚していきます。恋愛はコミュニケーションです。いくら良い素材を持っていても、上手に料理できなければ美味しく食べてもらえないように、相手とのやりとりを避けては、恋愛できません。
人間関係に悩む人が増える昨今、同じく「外見は美人なのに、性格もいいのに」恋愛できない人が増えています。それはコミュニケーション能力の問題です。今回は、今からできるコミュニケーショントレーニングということで、誰でもできるコミュニケーション能力をアップさせるトレーニングをご紹介します。
1、人間同士が会話している音声を聞く
普段、家でひとり自由な時間は音楽を聴いたり、映画を見たりするかもしれません。ただ、それは一方的な“作られたもの”を鑑賞しているにすぎません。ひとつめのトレーニングは、“人同士が会話している音声を聞く”です。これは、CDでもラジオでも構いません。また、テレビでも構いません。
どういうことかと言うと、たとえばドラマを見る場合、それは自然な会話ではなくセリフを喋っているだけです。作り物なので、コミュニケーションをしている状態、ではありません。もし、トーク番組やラジオでのフリーな掛け合いがあれば、積極的に聞いて観察しましょう。話し方というのは、しばらく誰とも話をしないまま監禁生活を送っていると忘れるものです。
もし、お手本となりそうな人がいたら、その人の話し方を聞いて真似するつもりで覚えてみましょう。話が上手い人は、コミュニケーション能力も高いです。そこから、その人の話し方のルールを盗むことができれば、人との会話のコツも手に入れることができます。
2、とりあえず「ありがとう」
日本人はとにかく「ごめんなさい」「すいません」が多いです。何があっても、自分は悪くなくても謝ります。これって、一見誠実そうで、実は「このことには深く関わりたくない」という逃げの姿勢です。
逃げの姿勢を基本形にしていると、他人に対してシャッターを下ろして「関わらないで!」と拒絶しているのと同じです。これでは、コミュニケーションが始まりません。コミュニケーションは毎日の反復練習が大事で、とにかく毎日誰かと関わることによって磨かれていきますから、「すいません」で遮断せず、「ありがとう」で迎い入れなければなりません。
今までの「すいません」「ごめんなさい」を「ありがとう」に入れ替えて、「あなたともっとお話したいです」という歓迎の姿勢を見せるようにしましょう。
3、相手の言っていることを復唱する
コミュニケーションスキル、と聞くと、なんとなく「話し方」とか「伝え方」をイメージしますが、そのほとんどが「聞く力」と言っても過言ではありません。正確に自分の意見を伝えることも大切ですが、相手の言っていることを理解する、また、話をしっかり聞いていますよ、と相手にわかってもらうことが大事です。
そのため、何か面白い話をしなければ!と焦るよりも、相手が話したいことを一生懸命聞く立場に回りましょう。たとえば、Aさんが「昨日転んじゃってさ」と言ったことに対して、Bさんが「そうなんですね」と返すのは普通ですが、Aさんは「もっと手応えが欲しい」と思います。
こんなとき、Bさんは「へえ、昨日転んじゃったんですか」と返すと、Aさんは「聞いてもらえてる!」と強く実感します。相手が言っていることを復唱する癖を身につけると、話し手の満足感が増します。なるべく、日常の会話の中でも、相手の話を復唱するようにトレーニングしていきましょう。
恋愛は人間関係
恋愛は恋愛、人間関係は人間関係、と分けて考えたい人は多いと思いますが、これらは深くつながっています。「コミュ障だけど恋人が欲しい」というのは、「お金がないけど商品がほしい」と言っているのと同じです。
むしろ、恋愛は職場の人間関係よりももっと濃密なコミュニケーションが必要となり、誰でも一瞬付き合えたとしても、継続するとなると、やはりコミュニケーション能力は必須です。
コミュ力は、一日で培えるものではありませんが、日々の繰り返しの中で周囲の人からテクニックを吸収し、真似て実行し、自分のものにしていくものです。コミュ力が上がれば、恋愛にも生かすことができます。嫌だと避けているばかりではなく、トレーニングだと思って人と関わっていきましょう。