皆さんのアイデンティティってなんですか?アイデンティティとは自分の中にある「これこそ自分だ!」と言える部分のことですが、何をもってして「これは自分だ」と言えるのか、よくわかっていない人も多いと思います。
このアイデンティティは、誰もが持っていて、意識していなくてもそこにあるものですが、もし周囲の人から“変な期待”をかけられて、変更してしまったら?
きっと、本来あった個性が身を潜めて、全く違う自分…「みんなの期待に応えるキャラクター」を演じなければいけなくなるででしょう。
友達と一緒にいると楽しい…でも苦しい!仕事に行って普通にしてるけど…実は辛い!なんてことがあるかもしれません。
それはもしかしたら、自分の本当の個性やアイデンティティを殺して、キャラクターを演じていることが原因かもしれません。
1.人はそんなに器用じゃない
あるときは普通の会社員、またあるときは私立探偵…果たしてその実態は…!?みたいに、いろんな顔を持って活躍するヒーローがいますが、普通の人はそこまで器用じゃありません。
あっちこっちで八方美人をやっていると、限界がくる…ということくらい、誰だって想像できるはずです。でも、人に嫌われたくないから嘘をつく。
自分のアイデンティティは、自分の中にあるもので、人に指図されるものではないのですが、どうやら「他人を自分の思い通りに動かしたい人」が世の中にはいて、操作しようとすることがあります。
これに屈してしまうと、アイデンティティや個性が蔑ろにされ、存在しないキャラクターを演じることになり、生きるのが辛くなってしまうのです。
2.空気を読め
以前、私もある企業で働いていたとき、職場で上司から「お前はこういうキャラクターでいればいいんだよ」という圧力をかけられたことがありました。
簡単に言うと「お前は面白いことを言って、みんなに笑われるキャラクターで、最底辺のいじられブス役になれ」ということを、“空気読んで”と遠まわしに言われたのでした。
しかし、私はそういうキャラクターではありませんでしたから拒否したところ、その後パワハラが加速して結局辞めることになりました。
女子グループの中にも「Aちゃんって、●●だよね!」という言い方をする人がいますが、これは大変危険です。
もしその人がグループのリーダー格で、「Aちゃんって、面白い人だよね!」と言ったのなら、Aちゃんは空気を読んで「面白いことを言う人」にならなければならなくなります。逆らえないのです。
3.ありのままでいることは強いこと
自分のまま、ありのままで生きるというのは、実はすごく難しいことかもしれません。アイデンティティは侵されるし、個性も良い点ばかりではありません。
指をさされて笑われることもあるでしょうし、ときには本気で怒りを顕にしなければならない場面もあるでしょう。ぐっとこらえて涙をのむことも少なくありません。
“他人からキャラクターを強要される”ということは、知らないあいだに当たり前になっているかもしれませんが、とても恐ろしいことです。それは、裏返すと“アイデンティティや個性の否定”です。
でも、これを「社会人はこんなの当たり前だ」とか「処世術だから当然だ」と割り切れる人ばかりではありません。
だからこそ、ニュートラルになれる場所を確保することが大事です。ありのままの自分を認めてくれる家族や友人、また職場や趣味の場所。
これからは、自分のアイデンティティを守る時代がやってくると思います。そして、持っている個性を発揮して、活躍できることも増えてくると思います。“みんなと一緒”とか“みんなと同じ”では、なかなか評価されないかもしれません。
今の自分の立場が苦しいな、どうして苦しいのかな、と感じたら自分の中に眠るアイデンティティが悲鳴をあげているのかもしれません。
「みんなに愛されるキャラクターでいなければ」という思いグセを改めるだけで、少し生きるのが楽になることもあるでしょう。