中途採用が多くなった現代、あなたも私も中途採用。むしろ、新卒でずっと同じ会社にいる人の方が珍しくなってきました。
世はまさに下克上社会。実力のある人がのし上がっていく社会です。昔の年功序列制度は薄れ、あっても形ばかり。年下でも実力のある人が追い越していく、というのが当然です。
…さて、そんな世の中ではありますが、未だに“年功序列万歳”な体質の人はいます。あんまり仕事できないのに「私が長く勤めてるから偉い」と思っている人です。男女問わず。
会社側も、長く勤めているという点は評価しなければなりませんから、もしかしたらその人は、それなりの役職にもついているのかもしれませんが、実力という点から言えばイマイチ。
そんな、年功序列が偉い!と勘違いしている社員との面倒な人間関係について、「年功序列あるある」と共に考えてみましょう。
1.ここは私の居場所!
長く勤めている人は、もしかしたら今の職場に「居心地の良さ」を感じているのかもしれません。知っている人も多く、新しく入ってきた人は年上でもみんな後輩。
上司とも長い付き合いで、ある程度融通も利く。確かにそこは、長く勤めたがゆえの、その人の居場所となっているのかもしれません。
ただし、そこで面倒な人間関係が生まれます。なぜなら、年功序列が偉い、と思っている人の多くは保身に回ります。つまり「下克上は反逆者が行うこと」と思っているのです。
ここは職場、ある意味で戦場。勤続年数が長いからと言って、立場にあぐらをかくことは許されませんし、その立場を利用して後輩をいじめていい理由にはなりません。
とは言え、本人にそのことを言葉で説得しようとしても無駄。こういう面倒な人間関係は、実力で追い抜いていくしかなさそうです。
2.社員個人というより会社の体質?
実力社会と言いつつ、実際は“会社そのものが年功序列万歳”だったりする、という現実。
もちろん、仕事ができる人や成績をおさめた人が残っている会社であれば、それでいいかもしれません。
しかし、ろくに指示も出せないような人が上司でそこにいる、ということを黙認しているのは、単に会社自体が、年功序列で残ってしまった社員を持て余している…という可能性があります。
なかなか“良い企業”は巡り会えないものですが、ホワイトな企業であっても、社員同士の人間関が係がブラックであることは多いものです。
これは企業の体質の問題なので、一個人がとやかく言えることではありませんが、触らぬ神に祟りなし。面倒なことに巻き込まれないようにする、というのもスキルのひとつとして磨いていきましょう。
3.変なルールがある
もしかしたら、長く勤めている社員の人には、今までの人間関係(すでに辞めた人も含む)の記憶まで残っているかもしれません。
こういう人には、“この会社の(中でだけ通用する)常識”みたいなものも残っていますから、“会社の中の当たり前”という変なルールが出来上がってしまっているかもしれません。
しかもそれが、ほかの会社では通用しない、ということを知らない可能性があります。備品の置く位置や、お茶の入れ方、掃除の仕方、などなど。
そのため、「なにしてんの?おかしいでしょ?そんな当たり前のこともできないの?」などと、変なところで怒られたり。ここで人間関係がこじれるパターンは多々あります。
怒られた方としてみれば「当たり前ってなんだよ」って感じですが、そういうルールは長くいる社員には当たり前になっています。
考えても見れば、新卒でずっと長く同じ会社にいる、ということは、ほかの企業や別の職種での勤務経験がない、ということ。人によっては視野が狭くなっていることもあるでしょう。
面倒だな…と思うかもしれませんが、その変なルールを「変だ!」と思えたことは幸運です。
視野の狭い人間にならないように、「こういう人もいるんだな!自分はこうならないようにしよう!」と前向きに捉えましょう。