仕事って、スキルも大事だけど、実は職場の人間関係のほうがモノをいうときってありませんか。
大して仕事ができないオッサンがなんで課長?って思って見ていると、部長のご機嫌とるのが誰よりも上手とか。派遣の契約、なんであの子だけ更新なの?イラっとしたら、いつのまにか部長のお気に入りになっていたり。
いくら学ぼうとしても、「仕事ができるようになる本」はあっても、「社内をうまく立ち回る本」ってピンとくるものが少ないような気がするんです。それって、うまく立ち回っている人がやっている、ちょっとズルい方法だからなのかもしれません。
仕事ができない、鈍臭いOLだった私が、退職前には「会社って楽しい!」と思えるようになったコツ。派遣に契約、正社員も経験してきたから言える、<職場で立ち回るズルい方法>のひとつをご紹介させていただきます。
「上司はひとり」だと思っていませんか。
男性社会とはいっても、モノがわかって仕事ができるのって実は女性だったりするんですよね。気配りも圧倒的に女性のほうがうまいですし。私が勤めていた会社は、7割男性でしたが、残りの3割の女性が、会社全体の7割の仕事をしていました。
多くの女性が口をそろえていうのは「上司が使えない!」
ただエラそうにしていて、面倒なことは部下にむちゃぶり。そういう上司っていませんか?
えぇ、いましたとも。まさしく私は不満タラタラでした。そこで泣き寝入りしないために考えた<ズルい方法>。課長がダメなら、部長に相談。部長がダメなら、その上に直談判。「そんなやり方、チクるみたいでズルい」と思う方も多いんです。仕事ができる女性ほど<道理を通す>ので、苦しくなっちゃうんですよね。
もちろん<道理を通す>のは大切です。でも、自分が行き詰まってしまったら本末転倒。そして、正しいであろう意見が使えない課長の下で止まってしまうなんて、会社のためにもよくないのです。
そこで使えるのが「女性であること」
女を使うなんてズルい、なんていい子ぶるのはもう辞めましょう。目的は「仕事」のためですから。
課長が話のわからない人なら、その上へ。自分的にいちばん話のしやすい上司を選んでくださいね。聞いてもらう時に気をつけたいことは、くれぐれも直属の課長にバレないようにすること。課長にばれてしまったら、今後の仕事がやりづらくなってしまいますものね。
相談する上司を選んだら、休憩中や残業中などタイミングを見計らって
「仕事のことで相談したいことがあるんです。課長にうまく伝わらなくて。私の考え方が違うかもしれないので、◯◯さんの意見をきかせてもらえませんか。」と困った顔で話しかけてみましょう。
ここでのポイントは、①課長を全否定しない、②自分を肯定しすぎない、③あなただから聞いてほしい(←これ大事)ということを伝えることを忘れずに。
間違っても、「課長がムカつくんです!」なんて感情的にならないよう注意してくださいね。男性は感情論が苦手です。上手に伝えるためにも、頭の中を整理して「私はこう考えている」「課長はこう言っている」という現実を淡々と伝えることがわかってもらうコツです。
話を聞いて、アドバイスももらえたら「◯◯さんに聞いてもらえてよかったです!」と、<あなただから>相談してよかったことを強調してお礼を伝えましょう。そっと、「課長には言わないでほしいんです。」の一言を添えることも忘れずに。
デキル上司のすごいところは、「君の部下から聞いた」ということはバレないように立ち回ってくれること。部下から見ると八方塞がりの悩みでも、上司からみれば解決策はいくらでもあるものなんですよ。
こういうやり方、女性同士だと問題になるかもしれませんが、男性同士では「戦略」「根回し」としてよく使われている方法なんです。話がわかる、空気が読める上司なら、人間関係を壊さないように配慮して相談にのってくれるでしょう。
辞めた今だから言えますが、私がOLをやっていた時の話。
決断しない、仕事しない、本当に困った課長がいました。初めはイライラしていたのですが、直接ぶつかるのはやめて、部長にこっそり相談することにしたんです。案件をひととおり相談して、戦略と答えまで出してから、何事もなかったように、初めから課長に報告していました。その先には部長がレールを引いて待っていてくれるとカラクリ。仕事はスムーズに進みますし、課長には「形だけ」話を通せばいいわけですから。
嫌な女でしょう(笑)でも仕事はしやすかったですよ。
周りのメンバーも動きやすくなったという結果もちゃんとついてきました。
色仕掛けとは違う「女性らしさ」や「弱さ」を素直に出すことって、抵抗がある人も多いですよね。でも、そもそも男性優位な社会の仕組みになっていますから、男性にはかなわないことのほうがいっぱいあるんです。本気で仕事をするのなら、女性だから許される武器を全部使ったって足りないくらい、女性は生きにくい社会だと思いませんか。だからこそ、プライドの高い男性のチカラを認めて、頼ってみるのも戦略なんです。男性社会で愛されながら生きやすくなる大切なコツ、堂々と使ってみてくださいね。後半では「後輩女性との上手なつき合い方」のコツをお伝えしていきます。