みなさんは、仕事や恋人のことで落ち込んだり、行き詰まった時って、どんなふうに乗り越えているでしょうか。
友達や家族に相談したり、気分転換に出かけたり、人によっていろいろな方法はあると思うのですが、まだ行動すらする気になれない落ち込み始めの段階。
ココロの傷が出来立てホヤホヤで、痛くて触れられないくらいの時。自分でもどうすればいいかわからないような時って、多かれ少なかれ、きっと誰にでもありますよね。
今回は、落ち込むことが怖くなくなる、知っているだけでラクになる<ココロの傷の癒し方>についてお伝えしたいと思います。
- 彼から急に別れを告げられた
- 大切な仕事で失敗してしまった
- 友達の機嫌を損ねるようなことをしてしまった
できることなら時間を巻き戻して、トラブルが起こる前からやり直したい。。。
気づいた時には手遅れで、もう巻き戻すことはできない苦い過去。ココロがヒリヒリして、ただただ後悔の念にかられるばかり。
体の傷なら、痛み止めの薬を飲めば落ち着きますが、ココロは薬を飲むことができません。でも痛みが続くのは苦しいから、なんとか抜け出そうといろいろ考えてみる。
ネットを見たり、書店に行けば、励ましてもらえる情報はたくさん見つかります。
- 別れた彼は運命の人じゃなかった。早めに別れられてよかったんだよ。
- 今回の失敗は、次回の仕事に生かされるはず。いい経験だったと思おう。
- 友達に対して悪気があったわけじゃない。小さなことで機嫌を損ねてしまうなんて、そもそも長い付き合いができない人だったんだよ。
前向きな解釈は、傷ついたココロに優しく効きそうな考え方ですよね。「ポジティブに考える」ことは、早く立ち直るためにとってもいいことです。
でも、、、<わかっていてもココロがついてこない時>ってありませんか。頭ではわかっているけど、やっぱり苦しい。悲しい。
いつまでもウジウジと立ち直れない自分が情けなくて、さらに自分を責めてしまう。なんてことはしなくていいんですよ。
立ち直れないのは、決して自分が弱いわけでも、ダメなわけでもないんです。
実は落ち込んだ後、前向きになる前に、まずは<やっておくといいこと>があるのです。それは・・・
思いっきり、ドン底まで落ち込むこと!
「ええっ、そんなの嫌!」と悲鳴が聞こえてきそうですが、悲しい出来事があった時にちゃんと落ち込むことって、立ち直りが早くなるコツの1つでもあるんです。ちょっと信じにくい話かもしれませんね。
例えば、大好きだった彼から急に別れを告げられたとします。
すっごく悲しくて、意味がわからなくて、苦しい時。でも、この苦しさを認めてしまうと「別れを認める」ことと同じになってしまう。それに、この苦しさを感じるのはツラすぎるから、見ないように仕事やお洒落に打ち込もう。
ヒリヒリするココロの傷を見るのもつらくて、向き合わないまま、癒さないままフタをし宅なる気持ちはわかります。でも、向き合わずに進もうとすると
- いつかやり直せるかもしれない
- 間違いかもしれない
というふうに、彼との関係がココロの中では未消化のまま、どこかで続いているように感じてしまうんです。
そうすると、次の彼とつき合った時に、
- あの悲しみはもう味わたくない
- いつ別れを切り出されるだろう
と、まるで前の恋の続きのような気がしてビクビクしてしまいます。もしくは、前の彼への気持ちを引きずって新しい彼に100%向き合えないかもしれません。
どちらにしても、なんだか悪いスパイラルにはまってしまうと思いませんか。
落ち込むのも悪くない。
「失恋」「後悔」「別れ」など、できれば向き合いたくないココロの傷ですが、1度向き合って「悲しみ」「痛み」をちゃんと感じるというのは、消化をして「完了」するという作業でもあるのです。
もちろん、落ち込むって誰でも嫌なものですよね。まるで暗い底なし沼に入っていくような、終わりのない怖さもつきまといます。このまま沈み続けて、戻ってこられなくなったらどうしようって思うかもしれません。
でも、底なし沼と呼ばれる場所でも、必ず底はあります。地球の裏側まで通じる沼はないですよね。それと同じで、ココロのドン底にも底があるんです。
沈んで、落ち込んで、苦しんで、いちばん下までいってみると「コツン」って音がするんです。実際には聞こえないですが、沈みきるとそれ以上は沈めないってわかるんです。ココロのドン底に脚がついたような感じ。
どこまで潜るかわからないところまで沈んでいくのって怖いのですが、不思議なもので底がわかるとなぜか安心するんです。「これ以上は沈まない」って。そこ(底)まで行けたら、もう上がることしかできませんよね。
この作業ができたら、ポジティブな考え方はとってもよく効いてくると思います。脚にフィンをつけて、ドンドンと上に向かって泳いでいく。日常に戻る頃には前よりもずっと、素敵な女性になっているはずです。
そのためにも、現実に向き合って思いきり沈んでみる。落ち込むのは悪いことではないんですよ。ひとりで向き合うことが怖い方は、カウンセリングも使ってみてくださいね。