フランスやイギリスなどの麗しきヨーロッパに、エネルギッシュなアメリカ、居心地のよいアジア……。
日本とは全く違う景色や食べ物、人々や言葉に触れる機会は刺激的で憧れますよね。それが一人旅ならなおのこと、ツアーではマネできない、現地の人になったような気分で極上の体験を味わえます。
一方で近年の海外では「テロ」が多発していたり、「スリ」などのトラブル・事件が起きやすいのも事実。
だからといってワケもなく怖がらないで!危ない行動をしなければリスクはグンと減るうえ、予め予防策を徹底しておけば安心して旅立てます。
外国はモンスターではありません。自分自身の心構えで、いくらでも楽しく快適に過ごすことができます。
そこで今回は、女子でも行きやすい国とカテゴリーごとに分けてご紹介。第1回では海外一人旅の際に注意しておきたいポイントをお届けします!
女子の一人旅で危険な目にあわないために
日本の常識はワールドスタンダードではない
「外国は危ない」などと、何となく危険な感じがすると思っている方は海外を訪れると考えが変わるかもしれません。
というのも「日本が特殊」という事実をイヤでも肌で感じるから。
近年では我が国でも物騒なニュースが増えているとはいえ、外国のように夜道を歩いているだけで怪しい人につきまとわれたり、昼間にスリに逢ったり、警察が仕事をサボって助けてくれない、といった事故やトラブルを、ありふれた日常で遭遇することはゼロに近いですよね。
また海外でよく驚かれることですが、交通機関や宅配の時間の正確さや、徹底的に管理された公衆衛生、細かすぎるほど行き届いたサービスなどは日本ならではと言えます。
このように、日本人が日ごろから無意識に恩恵を受けている
- 安全
- 安心
- 質の高いサービス
は、外国から見ると「とっても特殊」。特に様々な人種が住んでいる欧米や貧しい国では、私たちが「まさか」と思うことが平気で起こります。
「じゃあやっぱり海外って危ないじゃん!」と決めつけるのはまだ早い。「郷に入っては郷に従え」という言葉があるように、現地のルールに従えば心配しすぎることはありません。
ごく当たり前のことですが「日本は海外と違う」と自覚することが大切。ここから海外旅行が始まるのです。
コレだけは覚えよう!全世界共通の安全ルールベスト5
1.人通りの少ない夜道は、知り合いの男性と歩くかタクシーで移動する。
日本でも夜道を女子一人で歩くことはあまりよくありません。でもそれは「できれば避けたほうがよい」レベル。
外国で同じことをすると「事件に巻き込まれかねない」レベルまで危険度が高まります。
小柄なアジア人が、しかも力の弱い女性が人気のない通りを一人で歩くなんて「どうぞ襲ってください」と言っているようなもの。
特にアジア圏以外の男性は日本人よりはるかにたくましいので、人種が違う点でも注意が必要です。
サマータイムで夜の9時、10時ごろまで外が明るい環境なら警戒するほどではありませんが、陽が落ちてからちょっとよいディナーを食べに行く時や、帰りが遅くなりそうな時は、宿泊先や店のスタッフにタクシーを呼んでもらいましょう。
もし渡航先に異性の友人がいれば、お願いして一緒に出掛けるのも有効です(あくまでも友人限定にしましょう!)。
2.身だしなみはシックに。肌の露出は控えめに。
せっかくの海外旅行ですもの、美しい景色や街並み、モデルのようなイケメンに心が弾むのは分かります。でも服装はシックな装いを心がけましょう。
例えばヨーロッパの10代・20代の女性は、若々しいのに見た目はとても大人びていて、服装はモノトーンやブラックスキニーなどでシックにコーディネートしている姿を見かけます。
このような雰囲気の中で、自分だけカラフルなトップスやミニスカートなど華美な恰好をしていると目立ちます。さらにハイブランドと分かるバッグやアクセサリーは、スリや強盗の標的になる可能性が高くなります。
またイスラム教徒の多い国では、露出の高い服装は宗教上の理由でNG。
無用なトラブルを避けるためにもおしゃれはほどほどに。強盗やスリに逢わないように、お金持ちと悟られないシック・地味な恰好がベストです。
3.外を歩く時はバッグを閉じて体の前で持つこと。
観光って楽しいから、つい建物を見上げっぱなしになったり店の商品に夢中になったりしやすいものです。そんな時におろそかになりがちなのがバッグの存在。
いつもの買い物のようにバッグの口を開けたままにしていたり、リュックを背負っているとスリがやってきて貴重品を盗られる可能性があります。
彼らは一人の時もあれば集団で盗みを働くこともあり、「誰がスリか」を一人旅の初心者が見分けることは難しいでしょう。
ただし「私のバッグは盗らせないぞ」という意思表示をしているだけでスリに逢う確率は激減します。この意思表示がとても大切です。
スリに盗まれないための意思表示は、具体的にはファスナー付きのバッグを選び、体の前で持つこと。リュックは背後から開けられてしまう場合があるので、できれば避けたほうが無難です。
4.現金は分散して持つ
旅先でもお金は大切です。当然、スキあらば盗みを働く輩もいます。
前述の「バッグは閉じておく」にも通じますが、バッグだけに現金をしまっているとすられた時に根こそぎ持っていかれてしまいます。ですから分散して持つようにしましょう。方法は3つ。
1)小額紙幣をバッグに
バッグに入れておく金額は、スーパーで使う程度の少額紙幣と小銭にしておくこと。もし悪い人に囲まれる最悪の事態になってしまっても、これを渡しておけばトラブルは最小限で済みます。
2)大金は下着やズボンに
使う機会が少ない大金は、下着やズボンに縫い付けておくことをおすすめします。
例えばブラのパッドを抜いて紙幣を入れておく。またはズボンの裏側に小さな袋を縫い付けておき、紙幣を入れておきましょう。
3)クレジットカードは出しやすく取られにくい場所に
現金でなくクレジットカードで決済する場合はも同様に、盗られにくい場所に入れておきましょう。
外ポケットはNG、(2)のようにズボンの裏側などに縫い付けた袋に入れておくか、ジャケットの内ポケットに入れておくと良いでしょう。
宿泊先に預けておくのも有効です。ただし、格式の高いホテル以外はスタッフが盗む可能性もあるため「絶対安全」とは言い切れないため、できるだけ分散して身に付けましょう。
5.ボーっとしない、キョロキョロしない、ヘラヘラしない。
もしかすると、これが一番大切かもしれません。
ボーっと歩いている女子は警戒度ゼロ。キョロキョロしてしまうのも、あからさまに観光客に見られてしまいます。
理由なく笑顔をふりまくのは、自分から「安全な人間」と宣伝しているようなものです。もちろん店やホテルのスタッフに愛想よくすることは大切ですが、むやみやたらに笑顔をふりまく必要はありません。
無用なトラブルに巻き込まれないためには、姿勢をよくしてキビキビと歩き、周囲に隙を見せないこと。
自分が「か弱い女子」と見くびられないように、堂々とふるまいましょう。次回、第2回では女子でも行きやすいオススメの国・4選をお届けします!お楽しみに。