皆さんの職場でも、イジメはありますか?「うちはないよ」と言う人がいる一方で、「ある」「たぶんある」と答える人が圧倒的に多いです。
自分は受けているわけではない、参加しているわけではないけれども、どうやらイジメが存在しているようだ。いつ自分が標的にされるかと思うと、ヒヤヒヤします。
1日の大半を過ごす職場での、人間関係。
これがうまくいっていると、いっていないのとでは、人生の充実度も変わってくると思います。
意外と知らない職場での、大人イジメの実態についてご紹介したいと思います。
1.大人のイジメは2種類ある
イジメというと、数人で1人を攻撃する…もしくは、集団で1人を攻撃するようなイメージがあるかもしれません。
しかし、基本的には「イジメはしてはいけない」と大人はみんな知っていますし、職場環境によって人数の多い少ない、というのもバラバラです。
大人イジメは大きく分けて2種類あります。
ひとつが先ほどの「集団が1人を攻撃するもの」。
もうひとつは「個人が個人を攻撃するもの」です。
個人が個人を攻撃するものは、一般的に“ハラスメント”に分類されます。性的なものはセクハラ、上司という立場を利用すればパワハラ、同僚同士であってもモラハラなどがあります。
子供のそれよりも巧妙で、露見することもなく、陰湿かつ長期間にわたって行われる場合もあり、これらは、「精神的な暴力」と言われています。殴る蹴るの暴行を加えていることと大差ありません。
2.大人のイジメは怖い
Aさんは仕事はできるし真面目。Bさんも仕事はできますが、要領がいい。ある日、厚意でAさんがBさんの仕事を手伝いましたが、Bさんはそれが気に食わなかった。
BさんはAさんに「そのカバンって、すごくAさんにぴったりですよね。あ、でも駅前で千円で売ってたのに似てる」などと、嫌なことを言うようになりました。
その後もBさんは、言葉巧みにAさんの傷つくような言葉を使います。「そのアイシャドウ、色のチョイスおかしくないですか?」「普通そういうコートに、その靴合わせませんよね」
まるで常識的なことを言っています、というような形をとりながら、中身は無茶苦茶な悪口を平気な顔で本人にぶつけます。
Aさんはどう返答していいかわからず、だんだん黙り込むようになります。するとBさんは「Aさんが私を無視する」などと周囲に言いふらします。
このように、大人のイジメは線引きをするのが難しく、叩いた、ものをとった、というようなわかりやすい形ではあらわれないため、周囲に気づかれにくく、実態を掴みにくい恐ろしものです。
“内側からジワジワと精神を壊していく”というのが大人イジメのやり方。そう考えると、いじめを楽しんでいる犯罪者のような人がたくさん世の中にいる、というのは恐ろしいものです。
3.大人イジメをする人
さきほどのAさんではありませんが、多くはいじめられる側には何の落ち度もありません。単に「気に入らない」「ムカつく」という個人的な感情からイジメに発展することが多いようです。
さらに言えば、いじめられる側の方が常識的な人間である場合が多く、イジメをする大人は非常識であることを隠そうとしていじめに走っている、とも言えます。
誰かを否定することによってしか、自分を肯定する術を知らない人たちです。そのため、イジメをする人は「あんたは間違っている」とか「お前は頭がおかしい」という、言い聞かせるような言い方をします。
もしくは、集団を味方につけて、さも自分が正統派(多数派)である、という体を装います。そして、残念なことに、このような人はどこにでもいて、いつも標的を探しています。
「自分はイジメにあわないから関係ない」と思われるかもしれません。ただ、もしイジメを目撃した、自分の職場でもイジメがある、という場合は、これだけは覚えておいてください。
“いかなる場合でも、イジメが許されるということは絶対にあってはならない”。
イジメを正当化する理由は存在しません。そして、イジメをする側の人間は許されてはいけません。