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なぜ“本当の自分”と他人から見た“外面の自分”に差があるの?

投稿日:2016年11月6日 更新日:


他人が撮った写真の中に、うっかり自分が写りこんでいて、油断した身構えていない普段の自分の姿を見て「これは私じゃない!」と思う瞬間、経験したことはありませんか?

または、録音した自分の会話を聞いて「私はこんな声じゃない!」と思ったり、人づてに聞いた自分の印象が想像していたものと全く違う、ということもあるでしょう。

「自分は本当はこんな人間だ」と頭では思っていても、周囲の人の認識との間には、少なからず誤差が生じます。

なぜ自分で思っている“自分”と、他人から見た“自分”には違いがあるのでしょうか。そして、なぜ私たちはその違いに苦しむのでしょうか。今回は、そんな“自分”の認識についてご紹介します。

鏡などなければ良かった

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私たちは朝起きて、鏡で自分の顔を見る瞬間があります。女性ならメイクをするので、毎日自分の顔を見ることになると思います。男性も、髭を剃るときなど、鏡がないと不便だと思います。

しかし、ずっと昔のように鏡のない時代は、自分の姿を見る手段として、せいぜい水面に自分の姿を映す程度のことだったと思います。ただ、水面に映る姿など一定ではありません。現代の鏡ほどには、クリアーに映してはくれないでしょう。

そのため、もし周囲から「君はかわいいよ」と言われ続けていれば、どれだけブスであったとしても「そうか、自分はかわいいんだ!」と思ったまま一生を終えることができたんだと思います。

自分で自分を評価してはいけない

真の意味で客観性を持った人、という人はいません。そのため、どれだけ客観的な意見を言える人であっても必ず主観を持っています。

ということは、他人から言われた「君は可愛いよ」も、「君はブスだね」も、その人の主観から出た感想にすぎません。それは自分も同じです。

鏡に映った自分の姿を見て、「わあ…なんてブスなんだ…」と思ってしまうのは、単に“自分の主観で見た好き嫌い”による判断であって、客観的な評価ではありません。

そのような客観性のない視点で自分を評価しても、正確な点数を割り出せるはずもなく、他人の主観による評価にも左右されていては、ますます評価を見失ってしまうでしょう。

つまり「私はブスだ」も「自分はダメな人間なんだ」も、“一個人の感想です”という注意書きが加えられることになります。そのような偏った評価は、してもしなくても同じです。むしろ自分にとってマイナスになるような評価はしない方がいいでしょう。

“本当の自分探し”はしない方が賢い

世の中で誰の言葉を一番信用するでしょうか。おそらく、「信用せざるを得ない」という意味では、自分の言葉に一番耳を傾けるのだと思います。

ただ、残念なことに、自分の言葉を信用せざるを得ないと同時に、それほど自分の言葉は正しくはありません。間違いもしますし、多くの勘違いも起こっているでしょう。

みんなそれぞれ、色の違うメガネをかけていて、外すことができません。同じ赤い林檎でも、真っ赤に見える人もいれば、青く見える人もいるのです。いくら鏡で自分の姿を映しても、色のついたメガネで見ているうちは、正しい情報を取得することはできません。

自分の認識と他人の認識が違う、というのは当然のことながら、自分の言葉の中にも、他人の言葉の中にも“本当の自分”などは潜んではいません。

つまり、就職活動などの場で「あなたはどんな人間なんですか?」と質問されたときは、「自分ってどんな人間なんだ?」と疑問に思うのではなく、“いかに適当にそれっぽく返答できるか”が鍵となります。“本当の自分”は、誰も知らないからです。

西洋占星術にヒントを得る

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誰もが「自分って何者なんだ」と思うように、私自身も不思議に想い続けてきた課題ですが、ここ最近、ようやくその糸口が見えてきたような気がしました。

西洋占星術、ときくと「星占いか?」と思われるかもしれませんが、西洋占星術は、いわゆる「占い」というのとはちょっと違う気がします。

満月と新月の夜は出産が増える…みたいに、私たちは某かの影響を受けているのですが、西洋占星術はそのようなデータの上に成り立った、天気予報のようなものだと、私は思っています。

その西洋占星術の中で、“自分”という人間を認識する上で、無視できない項目があります。それが、「ASC(アセンダント)」と「太陽星座」と「月星座」です。

ASCと太陽と月

普段、星占いを見るとき〇〇座、というのは一般的には「太陽星座」を見ます。生まれたときに、太陽がどの星座に属していたのか、で判断します。

ASCとは、同じく生まれたとき(日時)に東の地平線がどの位置にあったのか、で判断します。そのため、生まれた時間が不明だと割り出せません。

専門家でも解釈はそれぞれ違う部分があるのですが、一般的には以下のように、それぞれ“自分の違う面をそれぞれ表現”しています。

  • 太陽星座…使命・目的。自分がなりたいもの、方向。今後のこと。考え方。
  • 月星座…感情・衝動・心の動き、心境の変化。理由がわからない部分。
  • ASC…他人から見た自分、他人から見た印象。外見、雰囲気。

これらが全部同じ星座にある、という人はまれだと思いますが、もし全部が同じ星座内にあれば、きっと「他人と自分の認識が違う」なんてことで悩むことはないんだと思います。

たとえば、私は太陽星座が「さそり座」で、ASCが「しし座」なのですが、実際は繊細と言われるさそり座なのに、ASCがしし座であるがゆえに、「男勝りでガンガンアタックしていく人」と思われているので、「強い人」と評価されがちです。

つまり、太陽星座や月星座とASCの組み合わせによって、そこから矛盾が生じてしまうのが、“どうして「自分」に対する自分と他人の認識が違うの?”に繋がっているのです。

「熱そうに見える」と「実際に熱い」は違う

もっとわかりやすく言えば、やかんが用意してあって、それが「熱そうに見える」場合は誰も触りません。しかし、実際は冷たくて、中に入っているのは水だとすれば、きっとやかんは「なぜみんな私に触ってくれないんだろう」と思うでしょう。

これは、やかんの形をしていることが悪いのでしょうか。それとも、熱そうに見えることが悪いのでしょうか。または、みんなが熱いと勘違いしていることが悪いのでしょうか。いいえ、どれも正解ではありません。やかんは悪くないし、誰も悪くないのです。

このような矛盾を抱えて、自分の望みが叶わないことはたくさんあるでしょう。注目してもらいたいのに注目してもらえない。本当は違うのにわかってもらえない。

ただ、これらの矛盾を西洋占星術上で見て理解することによって、“自分から他人へのアプローチの仕方”や、“今まで抱えてきた劣等感”などは解決するかもしれません。

それに、星は動いているので、今はまだ矛盾だらけで苦しくても、日の目を見る瞬間が訪れる可能性があります。“本当の自分”が報われる日はそう遠くないかもしれません。

自分の中身を守ること

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自分のことが好きで好きでしょうがない。…と思っている人はそんなにいないと思いますが、もしそう思えたら誰よりも幸せなことです。

目の前に100人の他人がいて、ひとりひとりに「この人をどう思いますか?」とアンケートをとったとしても、すべての意見は一致しません。100通りの感想を聞くだけになります。

ということは、他人から指摘される「あなたって〇〇だよね」というのは、単に“一個人の意見”でしかありません。それが家族であれ、先生であれ、友人であっても。

「この人の意見はいつも正しい」という指標となるべき人がいたとしても、その人の意見だってある意味偏ったものです。誰も完璧な“客観”などできないのです。

私たちは着ぐるみを着ている

もしジャガイモ嫌いな人の体がジャガイモだったら…そう考えると、きっと死ぬまで嫌いなジャガイモから離れることができずに苦しい人生でしょう。かと言って、「ジャガイモを好きになれ」とはなんとも乱暴な話です。

私たちは、ある意味“着ぐるみを着て歩いている”のです。その着ぐるみが、「くまさん」なのか「うさぎさん」なのかは、選べません。「かわいい!」とも言われますし「不細工」とも言われるかもしれませんが関係のないことです。

そのため、中身はきっと美人であっても、他人から「かわいくない」「ブス」と評されることもあるでしょうし、本当は違うのに偏見で見られる場合もあるでしょう。でも、中身は変わりません。みんなが見ているのは着ぐるみの表面だけです。

自分が本当はどんな人間なのか、それを“客観的に”知る必要はありません。あくまで自分のことは、鏡を見ないまま「きっとこんな感じだろう。いいじゃないか、それで」と思いこんでいればいいのです。

そして、他人には着ぐるみを見せておいて、「それは本当の自分ではないけどね。どうぞ好き勝手評価してください」と平然としておけばいいでしょう。

たまに出会う、“中身を褒めてくれる人”を大事にして、そして、たまに「ここは直したほうがいい」という意見も“参考に”しつつ、上手に矛盾を飼い慣らしていくことが、私たちが快適に生活していく術です。

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